恋の魔法。









そして教室では
やっぱりみんな
いつも通りで。





でも時折見せる
ミカの無表情な
目がすごく怖かった。












電車を降りて
今日は足早に歩く。









スー…
ごめんね。


これからは早水君に
面倒見てもらってね。













「七瀬さん」

「早水君…
なんで…」

「いいから来て」










改札であたしを
待っていたらしい早水君は、
なんだかすごく
怒っているようだった。





有無を言わさぬ雰囲気に、
あたしは黙って着いていく。





そして駅前の広場に出ると
早水君は振り返った。











「まだちゃんと
七瀬さん自身の
気持ち聞いてない」

「それなら…
昨日も言ったよ。
あたしはミカが…」

「友達って何なの?」

「え…?」

「今日昼休み終わった後
七瀬さん明らかに
おかしかった。
吉村さんのこと
怯えるように見てた」

「そんなこと…」