ドクン
ドクン…
「それ、は…」
ドクン…
言えばいいじゃん。
ただ話してるだけだよ、って。
あたしは早水君のことは
好きじゃないから
大丈夫だよ、って。
早く言いなよ、あたし…!
「み、見間違いじゃない?
あの河原あたしの地元だし
早水君がそんなとこまで
来るわけないじゃん!」
「ふーん…。
…ごめんね、疑って!
由梨があたしを
裏切るわけないもんね!」
「全然いいよー!
じゃ、また明日!」
…嘘、ついた。
どうしよう。
また見られる前に、
やっぱりこんなこと
やめないと…。
「由梨!」
「サオリ…。
どうしたの?」
「由梨、なんか
思い詰めてるみたいだから。
何かあったら言ってね!?
ミカに言いにくいこととか
あるだろうし、
そーゆうことはあたしが
聞いて、ミカには
内緒にしとくから…」
「…うん。
ありがとう!」

