「うーん…」
結局あれから毎日
河原で早水君と
会って話してる。
そしてそれを
ミカにはもちろん
誰にも言えてない。
やましいことなんか
何もないんだから
別に言えばいいのに…
言って、
早水君との時間が
なくなるのが怖い
多分、そう思ってる…。
早水君と話すの、
楽しいんだもん。
でも別に話してる
だけなんだし、
大丈夫だよね…?
「あ、あたしそろそろ行くね」
「また河原の犬ね~」
「いってらー」
「…なんかさあ!」
ずっと黙っていたミカが
不機嫌そうにあたしを
じろりと見た。
「最近由梨、
犬に会うだけにしては
すごい楽しそうだよねえ」
「!!」
「あたしの友達が
由梨と早水君が
河原で話してるって
言ってたんだけど…
由梨はそんなあたしを
裏切るようなこと
してないよねえ??」

