「ぷっ!
七瀬さんて優しいよなー。
オレの友達なんか
みんなお構い無しに
ブーイングの
嵐だったぜー?」
「あたし、
優しくなんかないよ」
優しかったら
ミカの好きな人だって
わかってるくせに
こんなずっと
話したりしない…。
「そーかね?
こんな見ず知らずの犬に
毎日会いに来てる時点で
十分優しさの塊だろー」
「それは、早水君もじゃん…」
「オレが来てんのは
七瀬さんが見えたから…」
「え?」
「あ、いや、
オレもう授業始まるわ!
じゃあまた明日ね」
「あ、うん」
今のは、多分…
あたしの聞き間違いだよね。
にしても、
また明日…か。
あたしどうすれば
いいのかな…。

