だいぶ人も少なくなり、 道端にしゃがみこむ。 …あたし何やってんだ。 こんなとこ座ってないで さっさと帰ればいい。 一体何を待ってるの? 何を期待してるの? あいつが来るわけが ないのに………。 「…由梨?」 背筋が凍った。 まさかこんな短期間で 2回も会うなんて。 しかも声なんか かけてきて一体 どうするつもりなの?? 「あ、ちょっと!」 「ミカ、どうしたの?」 「今由梨がいたんだけど 走って逃げた! 探すよ!」 やだ…。 浴衣じゃ上手く走れない。 でも逃げなきゃ。