恋の魔法。











…言ってやった。





さすがのあいつも
友達悪く言えば
もうぶちギレでしょ。



あたしのことも
構わなくなるかな。










そっと振り返ってみる。





気づけばさっきの場所から
ずいぶんと離れた所まで
来ていた。









もちろんあいつの
姿はない。










やっぱり心のきれいな
人間なんていないよ。



あいつだって
あんだけあたしに
付きまとってても、
所詮この程度だ。





ちょうど良かったかもね。

あたし、どうかしてたもん。





あいつに心開く前に
離れられて良かったよ。


















…でもなんでかな。



すごくむなしい。













本当はわかってるんだ。





一番汚い心してるのは
あたしなんだ、って…。