「咲哉くん、お待たせ!」
「…おー。
似合うじゃん」
「もーっ!!
やだ咲哉くんったら
お世辞言っても
何も出ないわよー!」
「何でお母さんが
照れてるのよ」
「ぷっ」
「いいからあんたは早く
荷物とか取ってきなさい!」
「はいはい…」
全くお母さん
勢いありすぎ…。
―――…
「咲哉くん、ありがとう」
「ん?
なにがっすか?」
「あの子…
気難しいでしょ?
昔はあんなじゃ
なかったんだけど…」
「…え?」
「いえ…なんでもないの。
あの子のこと、
よろしくね」
「…はい!
まかせてください」
「ふふふ。
ありがとう」

