「…由梨!」
急に大きな声で呼ばれて
反射的に顔が上がる。
そしてそれと同時に
神田咲哉が頭を下げた。
「ごめん!」
「…へ?」
「オレ…ごめん。
その…仲良くなる方法とか
わかんねーし。
今までは女が勝手に
ついてきたし。
でもオレは、中学の時から
ゲーセンくらいしか
ダチと来たことなくて、
ゲーセン来れば
大抵みんな楽しくて
笑ってて…
だから、由梨とも
仲良くなれっかなって…。
でも、結局お前に
2回も怖い思いさせて…。
けど、オレはお前と
ちょっとでも打ち解けて…
ってなんだよ!
何見てんだよ//
くっそ…
オレこんなキャラじゃ
ねえっつーの…」
………。
最後の方は何で
キレられたのか
わかんないけど…。
なんてまっすぐなんだろう。
と、思った。
ひねくれてる
あたしとは大違いだ。
全部自分のせいにして、
この様子だと多分
本気で反省してる。

