スッと間を抜けようとすると
しっかりと腕を掴まれる。
「ちょっとどこ行くんだよ~」
「てか返事くらいしろよ?」
「何も言わないってことは
オレらに反論なし
ってことっしょ」
あ、やばい…
どうしよう、
力入んないかも…。
あたしは弱気を
悟られないように
なんとか3人を
キッと睨む。
「え?
なにこれなにこれ!
誘ってんのかあ?」
「まじやべえ。
かわいくね?」
どうしよう…
怖い………!!
「はーい、
ちょっとごめんね~」
腕を掴んでいた
力がなくなって、
ゆっくりと目を開くと、
そこには大きな
背中があった。
「は?なにお前?」
「こいつオレの
彼女なんだよね。
3秒以内に消えてくれる?」
「はあ??
てめえ…」
「お、おいやめろよ!
こいつあの
"神田"じゃねえの!?
××校の…」
「は、早く帰ろうぜ」
「チッ…」

