神田咲哉に無理やり
連れて来られた場所は
ゲームセンターだった。
「さあ今日は
和太鼓の鉄人の
気分だぜ~」
そう言ってゲーセンの
定番ゲームの方に
歩いていく。
てゆーかこれわざわざ
あたしを引っ張ってきた意味
ないじゃん…。
その時、ふと横を見て
胸の奥がギュッとなった。
これ…
ヨシが好きだったやつだ。
UFOキャッチャーの
ケースの中で
無造作に転がる
変な顔をした
スーパーマンの人形。
なんか微妙にブサイクな
キャラばっかり
好きだったなあ…。
「ねーねー1人ー?」
「…………」
スーパーマンに
気をとられてる間に
あたしの周りには
気づけば3人の高校生が。
「ねぇこれからどっか
遊びに行かない?」
「金なら出すからさ~」
…めんどくさ。
ここはシャクだけど
あいつと合流しよう。

