恋の魔法。











「あ、お前今日の
放課後あいてるか?
どうせあいてるよな?」

「…むかつく」

「デートするから
逃げんじゃねーぞ!
この俺様がわざわざ
誘ってやったんだからな!」










あたしの暴言は
きれいにスルーして
言いたい放題言ったあと
奴は走り去った。







なによデートって…。



まあいいや。
帰ろ。
めんどくさい。

















――――――…








「いらっしゃいませー」







えーっと
卵と醤油と…













母親のメモを見ながら
駅の近くのスーパーで
品物を探す。





早く帰りたかったのに
おつかいだなんて…。














「おい!由梨!!」

「うわ…
なんでこんなとこに」

「逃げんなって
言ったのにお前が
さっさといなくなるから
お前の最寄り駅まで来て
探してやったんだろうが!
ほら、行くぞ!!」