大嫌いだから、ね? ③

 
 心配。ひとりで苦しんでないかな?

 集合ポストの名前で確認する? このマンションは築年数が新しくなくて、オートロックにはなっていないから。

 どうしよう。

 迷っていた時、携帯が鳴った。

 もしかして! と思って、ディスプレイをみた。

 でも、違った。着信表示は、佐藤くんだった。光くんに電話する前に、番号とアドレスを記したメールを送っていたんだ。

 さっそくかかってくるとは思わなかったけれど。

 でも・・・、佐藤くんは光くんの友達だし、部屋の番号知ってるんじゃないかな?



「もしもし、福田です。佐藤くん?」



 私は急いで、携帯にでた。



「はい、佐藤要くんです。

 福田さん、出るのめちゃ早いですね。もしかして、おれからの電話まってたりしました?

 だと、うれしいなぁ。じゃあ、今日の出来事でも話します? えっと、で」

「あ、あの」



 陽気な佐藤くんの声をさえぎって、勢いよくきいた。



「光くんちの、部屋の番号知ってますか? 知っているなら、教えてほしいんです」