心配。ひとりで苦しんでないかな?
集合ポストの名前で確認する? このマンションは築年数が新しくなくて、オートロックにはなっていないから。
どうしよう。
迷っていた時、携帯が鳴った。
もしかして! と思って、ディスプレイをみた。
でも、違った。着信表示は、佐藤くんだった。光くんに電話する前に、番号とアドレスを記したメールを送っていたんだ。
さっそくかかってくるとは思わなかったけれど。
でも・・・、佐藤くんは光くんの友達だし、部屋の番号知ってるんじゃないかな?
「もしもし、福田です。佐藤くん?」
私は急いで、携帯にでた。
「はい、佐藤要くんです。
福田さん、出るのめちゃ早いですね。もしかして、おれからの電話まってたりしました?
だと、うれしいなぁ。じゃあ、今日の出来事でも話します? えっと、で」
「あ、あの」
陽気な佐藤くんの声をさえぎって、勢いよくきいた。
「光くんちの、部屋の番号知ってますか? 知っているなら、教えてほしいんです」


