「「…………」」
狭い密室に向き合って座る俺と彩菜ちゃん。
観覧車に乗ろうと言ったのは自分なのに、何をしたらいいか全くわからない。
「あのさ、彩菜ちゃん。」
「…はっ、はい!?」
とりあえず話しかけてみると、彩菜ちゃんは大げさにビクッと体を揺らした。
「…あ、ごめん。」
「いえ…大丈夫、です…」
んー…
なんか気まずいなぁ…
「…水嶋くん。」
何を話そうかと悩んでいたその時、彩菜ちゃんが俺の名前を呟いた。
「ん…?」
「今日は本当に…ありがとうございました。とっても楽しかったです。」
彩菜ちゃん…
「また…こうして皆さんで遊びに行きましょうね?」

