「朝人!早かったなー」 教室に着いた俺を、友達はいつもの調子で迎える。 「おぉ、あんなの楽勝だってのー。余裕、余裕!」 俺はあの後、先生に適当なことを言って曖昧に誤魔化してきたのだ。 「さっすが朝人だなー!」 「だろー?あはは!」 先生にとっては扱いにくい問題児でも、クラスメイトにとってはヒーロー的存在になる。 この学校ではあまり先生に逆らう奴はいないし、クラスの奴ら曰く、俺を見てるとスッキリするらしい。