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「あっつー…」


『今日で何回目よ、夏香』


「35回目」


『数えてたの!?』


「んなわけないでしょ」





市営図書館の二階。

クーラーは効いているはずなのに、なぜか『暑い』ばっかり言ってしまう。口癖になってしまったのだろうか。



コツコツと、シャーペンで机を叩く。

つまらないときの、あたしのクセだ。



午後一時からの、真由子との勉強会。
…正確には、『真由子の補習会』なんだけど。








『ねぇ夏香。そういえば、あの後輩君とはどうなったの?』


「……」






痛いところをつかないで。