うわっ!きれいな部屋!!じゃなくて
何で部屋にテレビ!?
いやDVDのデッキまであるし

しかも……えー
この部屋で生活できるじゃん


「なに口パクパクさせてんの?」


「だって、だって!」


クックとのどで笑った。いやビックリしないやつにビックリするわっ!!

「かわいー」


「ちょっと、もう演技いらないでしょっ」


ビックリした心が大雅の言葉を素直に受け入れそうで慌てて否定した


大雅は私の言葉に小さく笑った。
なによ……。いつもと違う笑顔みせんな


バカ
絶対だまされないから


「これ、みる?」


流行りのDVDを私の前でチラチラさせる
勢いよく頷いた
だって見たかったんだもん


でもさすがに1人で見る勇気ないし
弟に頼んでもバカにされるし


「へー。ホラー好きなんて意外だな」


「怖いもの見たさだよ」

近くにあったクッションをギュッと抱きしめる


大雅に没収された……
もう、ギとにらんでも効果0みたいだし


「怖かったらこっちをつかむ」


手をひらひらさせる。
……誰がつかむか
ホラーの映画はまだ序章