「こっちは、穀物のおかゆと焼き魚です。光くんの従者だって名乗ったら良くしてくれちゃった。
ほら、調理済み。お椀ごと持たせてくれて。明日返しに行かなきゃですね」

「では、いただこう」

はいはい。

食べ物を手早く並べて支度する。

「コレミツも、食べよう」

あたしにもすすめると、光は、上品に、食べだした。

「酒だ」

ついでくれたので、なめるように飲んでみる。

光くんは、唇に笑みを浮かべて、ちょっと横座りな感じに、体勢をくずす。

「どうだ?」

よく、わからない。

でも、くいっとあおった光が、一気に艶っぽくなったのはわかる。

あたしは、空の茶碗に、お酒を継ぎ足す。

「うまいですね」

せっかく主が調達してくれたお酒だ。

誉めとこう。

また、嘗める。

身体中に熱が走っていく。