和也Side
『会いたいな...。』
本当は今すぐ玲奈のもとへ行って
抱きしめたい。
だけど...受話器の向こうにいる
愛しい奴は遠く離れた場所にいる。
会いたい。
夢じゃなくて...本当に会って
抱きしめたい。
『ねぇ、和也。和也は?』
「俺?何が...?」
『へ?まっまだ届いてないの?』
「まだって.....? ─ピンポーん
「あ、ちょっと待ってて。」
俺は外に出る。
帽子をかぶった男は箱を持っていた。
「宅配便です。」
「え?はっはい。どうも。」
もしかしてこれって.....
「れっ玲奈から!?」
俺はすぐ受話器を耳にして言う。
『どっどうかなー///あっ開けてみたら?』
俺は携帯を一度置いて箱をあけた。
そこからは玲奈が包んだであろう
箱がはいっている。
リボンをほどいてあけると
ブレスレットがはいっていた。
黒いビーズで作られていて
たぶん玲奈の手作りだ。
俺のイニシャルのKが入っている。
『きっ気に入ったかな?』
心配そうな声が聞こえる。

