鈍感王子にご注意を


じゃあ、助け舟だしてあげようか?

「助け舟?」

「おーい、こっちこっち。」

和也が手で誰かを招く。

それは.....

「れっ玲奈ちゃん!?」

「おー、誠くん相当へこんでるじゃん♪」

「...お前らなあ...人をばかにしやがって。」

完全に俺で遊んでいるだろ。
このカップル。

玲奈ちゃんは和也の隣に座った。

「...2人はいま幸せ絶頂期でいいな。」

「え、そんなことないよ。昨日まで喧嘩
してて会うの1週間ぶり。」

玲奈ちゃんは手を横に振りながら言う。
そのへん和也は.....

「まー、俺は、誠と違ってなんで玲奈を
怒らせたとか色々分かってるからな。」

鼻の下伸ばしやがって.....。

「で、誠くん恵美ちゃんと喧嘩したんでしょう?
考えればもう分かるじゃーん。
セクシーな格好してくるとか♪」

「.....分かんねえよッ!
つうか和也なら分かるだろ?もしも
デートに玲奈ちゃんが露出しすぎた
格好して周りの男からの視線集めたら!
嫌じゃねえか?」

「いやだ!」

「だよな、やっぱ和也は分かってくれるよな!」

俺と和也は手を握り合った。
だがすぐにその手を玲奈ちゃんにほどかれた。

「誠くん...恵美にその格好みて
なんて言った?」