「歳三さん…、自分でやりますので…」




「良いから、静かにしてろ」




彼は買って来た紅を少し指先で取り、私の唇に塗った。




「…っ」




自分以外に唇に触れられると、少しくすぐったい。




紅が塗り終わったのか、彼の手が唇から離れた。




突然、彼の動きが止まり、無言になった。