私は拓眞の小さな手の平に指を置いた。 すると、拓眞は小さな手で私の指を握って来る。 「抱っこしますか?」 「良いの?」 「もちろんですよ」 そう言って、夏依さんは私に拓眞を渡して来た。 すっぽりと埋まってしまう程、小さな命…。 「拓眞」 名前を呼ぶと、拓眞は私の腕の中でモゾモゾと動く。 こんなに小さくても、ちゃんと生きてるんだと実感した。