「あら、涼ちゃんじゃない」




「えっ?伊織さん!?」




花嫁は近所に住んでいる伊織という女性だった。




何度が話した事があるが、伊織さんは気さくで明るい人だ。




年齢が近いせいか、伊織さんは涼に良くしてくれる。




「祝言を挙げるなんて、一言も言ってなかったじゃないですか!?」




「いや~、私も知らなかったのよ。でも、この人がね…」




そう言って、伊織さんは花婿の方を見た。