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「じゃあ、俺帰る...な?」
「うん。また来てね♪」
玄関で手を振る梓。
いつもだったら駅までついていくと
駄々をこねるのに今日は家から
出ようとはしない。
「なあ、今日夜電話...出れる?」
「へっ!?うっ...うん。そっそしたら
何時に電話してくれる?」
「梓に合わせるよ。」
「じゃっじゃあ.....11時でもいい?」
「おう。分かった。じゃーな。」
そう言って俺は梓の頬にキスをして
梓の家を出た。
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11時になって俺は、梓に電話をかける。
でもいくらコールが鳴っても出ない梓。
電話を切って梓にメールをする。
【梓、11時だぞ~?】
だけど深夜2時を過ぎても梓からの
電話もメールも来なかった。
何度も電話をかければよかった。
あの時梓を離さなければよかった。
いくらどんな言葉を自分になげても...
無駄なんだ。
だって.....

