「あ、別に何もなかったらいいの!
あたしの...考えすぎ...
だよねー♪なんか慧くんとあんまり
会えてなかったら色々心配に
なっちゃってさー。」
「別に心配するようなこともねえし。
俺は、今梓だけだからさ。」
「ふふっ、慧くんそれ口癖みたいに
なってるよー♪」
「そうか?」
「うん。そうだよー。だって...。」
急に鳴りだした梓の携帯。
梓は目を見開いて少し震えた。
俺はその携帯をとる。そして
梓に携帯を差し出す。
「出なくて...いいの?」
「え.....?」
「電話...鳴ってるじゃん。」
そう言って俺が通話ボタンを
押そうとする。
「押さないでっッ!」
怒鳴りあげた梓。俺はポカーンと口を
あけて梓を見た。
「ごめん...出なくていいの。最近間違い電話
多くて嫌になってて...さー。」
「そうか?だったらハッキリ言ったほうがよくね?
俺が言ってやる「いっいい!やめて!」
「でもこのままだったら梓が「あたしは大丈夫♪
そっそれよりさーこっこれ食べて?
あたしが焼いたクッキー♪」
「おう!うまそう!」
そう言って差し出されたクッキーを食べる俺。
梓は何故かチラチラと外を気にする。
カーテンで見えない外。
何でこんなに気にしているのだろうと
思っていて口に出さなかった俺。
バカだった.....

