キミに送る約束~空に向かって~


【いつ会える?】


梓に送ったメール。
返信が来たのは深夜0時を過ぎた頃だった。


【ごめん。℡してくれてたでしょ?
気づかなかった(汗
しばらく勉強したいんだ。
だからごめん。会えない。
ごめんね。ごめん。】


携帯を見てため息がでた。


「お前はもう必要とされてねえんじゃ
ねえの?」

「.....兄貴。」


いつのまにか勝手に俺の部屋に入ってきた
兄貴。少し不機嫌そうな顔をして
俺の携帯を覗きこんでいた。


「っ!勝手に見るなよ。」


まるで弱みでもつかまれた気分だった。
こんなかっこ悪い姿見られたくなかった。


「その彼女もさ、勝手じゃね?
梓...ちゃんだっけ?俺あの子お前が
うち連れてきて紹介したときから嫌な
タイプだったんだよな。お前にしては
だいぶ?長く続いたかもしれねえけどさ
梓...ちゃんとは別れたほうがいいと
俺は思うんだけど。」


ペラペラと早口で言う兄貴。


「...ざけんじゃねえよ!何も知らねえくせに
兄貴に梓の何が分かるっつうんだよ!」

「.....分かるよ。」

「は?!」

「嫌...何でもねえ。言いすぎた。悪かったな。
ちょっとCD返しに来ただけなんだ。
悪かったな。これからは勝手に部屋にも
入らねえから。じゃっ。」


そう言って兄貴は部屋から出て行った。
兄貴の思いにも気づかないで
目の前にあることだけしか
見えていなかった俺は...
いつもみんなを困らせていた。