キミに送る約束~空に向かって~


慧...なのかな?
それだとしても慧だったら普通に
お店の中に入ってくるのに...


自動ドアが開いてお客さんが
入ってくる。


「むっ無理ですってば!」


ドアが開いた時だけ聞こえた梓ちゃんの
声。敬語だし慧じゃないみたい。
じゃあ...誰?


「いらっしゃ...梓ちゃん?」


自動ドアが開いてお客さんだと思い
あいさつをしようとすると少し右の頬が
赤くなった梓ちゃんがいた。


「どうしたの?そのほっぺ。」

「え?ああ...ちょっちょっといまドアに
顔ぶつけちゃったんです。はは、あたしったら
どんだけドジなんでしょーね♪あ、レジ
変わりましょーか?」

「え?大丈夫だけど「いいですってば♪
先輩病み上がりなんですから休んでて
くださいって♪」

「.....ありがとう。」


こんな優しい梓ちゃんにあたしは...
何で変な感情を持っちゃうの?

あたしは梓ちゃんに甘えて一旦レジから
離れた。席に回り注文を聞いて行く。
そんな時レジの方から梓ちゃんの声が
聞こえた。


「なあー、いいだろう?キミサービス
悪いなー。アドレスくらい教えてくれよー。」


金髪ヘアにシルバーのネックレスをした
男が梓ちゃんの手首をしっかりと
つかんでいた。
顔は赤くなっていて足もフラフラ。


「はっ離して...ください!」