───────────...
「本当に行くの?」
「うんっ♪大丈夫!全然いけるから!」
「そう。分かった。じゃあ、気をつけてね?」
「うんっ♪」
本当は今日千尋があたしの気分を紛らわそうと
宗佑くんのデートまで断って
あたしと遊んでくれるはずだった。
放課後までは。
けどやっぱりそんなことしてバイトを
休んだらみんなに迷惑もかけてしまうし...
これ以上弱いあたしを千尋に見せたく
なかった。
「心愛、ファイトー!」
背後から聞こえた千尋の優しい声。
あたしはその声に手を振って足を
進ませていく。
─お店に行くともう梓ちゃんがいた。
「あれぇ?心愛先輩今日休むんじゃ
なかったですか?」
「ああ。たっ体調戻ってさ♪みんなに迷惑かけちゃ悪いとおもってさ♪」
「そう.....ですか。」
「うん。今日もよろしくね。」
そう言ってあたしはバイト用の制服に着替えにいく。
そしていつも以上に働くあたし。
一番気を紛らわせるし...嫌なことも
全部忘れられる。
「姫宮さーん。レジ一旦変わってー。」
「はーい!」
そう言ってあたしは入り口の近くの
レジに向かう。
「......?」
外で梓ちゃんは少し青い顔をして
誰かと話している。

