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あたしと千尋は校庭の大きな木の陰に
隠れてパンを食べる。
千尋はあれから何も言わない。
「はあー、やだなー。千尋ってばさ、ばか?」
「え?」
「あたし、別にこーゆうの慣れてるもん♪
それに...梓ちゃんと慧ならお似合いだから
いいっていうか...まあ、あたしが
つべこべいう権利ないけどさ。
なんか...心のそこから応援できるって...
いう.....か。」
千尋にこれ以上心配かけたくないのに。
なのに...涙が出てくるのはなぜ?
「心愛.....。」
「ごっごめんね。目にゴミ入っちゃったー。」
「...強がることないよ!」
え..........?
「心愛!強がらなくていい!だって、あたしたち
親友でしょ?心愛、その思い誰にも言えないし
言わないつもりなんでしょう?だったら
あたしに全部いいなよ!あたしにストレス
発散しなよ!」
「ちひ.....ろ。」
「いいんだよ。ゆっくりで。心愛なら強いから
すぐにいい男見つけれるって♪」
「ぢびろ゛─────っ!うう゛───!」
どうしても...この思いだけには
嘘はつけない。
だってあたし...慧のこと
好きだから。

