心愛Side
「慧くん...どうしたんでしょうね。先輩。」
梓ちゃんはプリンをちょこちょこ食べながら
ずっと同じ事を口ずさむ。
本当に慧が好きなんだろうな...。
「用事だよ。用事。慧言ってたじゃん。」
「でも.....なんか怪しかったです。
心愛先輩何か知らないですか?」
「えっと.....「まあ、知るわけないですよね。」
「.....うん。」
梓ちゃんが帰ったらすぐ慧に電話をかけよう。
ずっとそんなことを考えていた。
「あ、慧くん車に乗ってどっか行った。」
梓ちゃんは窓から外を見て呟いた。
行った.....。
神様。どうか無事でありますように。
「ねえ、心愛先輩。中澤くんとはどうなった
んですかー?」
「え!?」
「ほらー、いい感じだったじゃないですかー♪
今日も中澤くん心愛先輩のこと電車の中で
探してましたよー。」
「そっそんな...別にあたし弘也くんと
どうもこうもないし.....。」
「じゃーあ、もしかして心愛先輩他に
好きな人でもいるんじゃないですかー?」
「えっ?」
「だっていつまで経っても彼氏できないから...
あたし心愛先輩とWデートしたいですぅ。
慧くん連れてっ♪」
あたしは.....2人を応援しなきゃ。
「あのさ、梓ちゃん。あたしね...」
その時あたしの携帯が鳴った。
ディスプレイには弘也くんの名前が
表示されている。

