キミに送る約束~空に向かって~


「昔の俺だったらだいぶショックだなー。」


慧は鼻で笑いながら言う。
それ...どういうこと?


「昔の慧だったら...って?」


慧は少し苦笑いをした。


「まー、俺の初恋はさ、心愛だからさ。」

..........?

「ん?知らなかった?」


はい!?何ですって!?


「俺、昔心愛のこと好きだったんだよ。
まあ、お前バカだからずっと気づいて
なかっただろ?俺の気持ちも知らねえで
いつも他の男子と遊んだり話したり
しやがってさ。まー、だいぶ昔の話今
カミングアウトしてみ意味ねえけどな。」

「あ─.....うっうん。」

「...心愛「姫宮さん!早くレジ回ってー。」


店長の声で我に返ったあたし。


「はっはっはい!じゃっじゃあね。慧!」


震える声であたしはそう言った。
そして慧の前から走って消えた。

慧、なんて言った!?

あっあたしのことが好き?
(好きだったの間違い)


「うっうそ.....。」


そっそんなの......


「もっと早くに言ってよー...。」