キミに送る約束~空に向かって~


「そう...かなー?」


あれ...?何でここで弘也くん黙っちゃうの?


「じゃ、俺ここで。またメールするね。」

「ばっばいばい。」


あたしはちいさく胸の前で手を振った。
弘也くんは電車が見えなくなるまで
手を振っていてくれていた。

あたしはまた本を開いて読もうとした。

その時一瞬慧がこっちを見ていたのか
目が合ったような気がした。
でももう一度みると慧の目は優しく
梓ちゃんだけに向けられていた。


─────────

「姫宮殿!噂の中澤くんとはどういう関係!?」


昼休みになりクラスメイトがあたしの席に
集まってきた。
手をマイクのようにしてあたしの口元に向ける。


「どっどういう関係って別に?」


すると千尋がニヤニヤしながらあたしの膝に
座った。


「心愛ー!ついにやりましたね♪朝からあんな
ラブラブオーラ出さないでよねっ♪」

「ラッラブラブオーラ!?」


誰がそんなオーラだすかい!


「もう朝からずっとその話題だったんだよ!
心愛みんなからの熱い視線気づかなかったの?」

「うっうーん?」

「どっちよ!」


どどどっちって...そういわれたら結構
廊下歩くたびみんなに見られて
いたんだよなー.....