キミに送る約束~空に向かって~


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「分かった?」

「ああっ♪完璧だな!心愛はやっぱ
頭いいなー!」


心愛は少し照れた顔を見せた。


「べっ別にこれくらい普通でしょ。」

「俺の事ばかにすんなよなー!
こう見えても俺最近勉強
頑張りだしたんだぜ?」

「...梓ちゃんと同じ大学でも行きたいの?」

「えっ.....そりゃ、まあ。
無理に決まってるけどさ...少しでも
近くの大学行きてえだろ。」

「.....慧バカだね。無理に決まってるじゃん。
最初から無理なことして
どうすんの?」

「はっはあ!?」


いつもの心愛はこんなこと言わねえ。


「あたし、無理なこと努力する人の
気持ちが分かんない。」

「なっ何だよ...それ。」

「別に。」

「なぁ、最近の心愛キツくね?
何かした?俺。」

「.....別に。」

「なあ、ちゃんと言えよ。
お前らしくねえじゃんかよ。」

「.....ウザい!」


は...?


「ウザいって言ってんの!
しつこい!これからはもう
いちいち勉強のことあたしに
聞かないでよね!」


─バンッ


そう言って心愛は部屋に戻って行った。
俺は何がなんだか分からないまま
その場にたちつくしていた。