「あたし...まだ大学決めてなくて...」
「はあぁ!?だって夏休み前に決めなきゃ
いけね─んじゃ「そうだよ...明日が終業式」
「だったらどうすんだよ」
「一応ね...大体ここに行きたいって
決めてる大学はあるの。だけど...
本当にそこ行ってあたしは、どうしたいのかとか
考えたらきりがなくなっちゃって...」
「...」
「あたし...「随分弱気だな─」
「へ...?」
慧があたしの頭を優しく撫でて微笑む
「俺さ、心愛がいたから手術受ける事
決意したんだぜ?」
へ─.....?
「大学行ってからよく決めりゃいいだろ?
誰もその先のことなんて知らないんだから...
だから夢って言葉があるんじゃねえの?」
「.....うん─っ!慧、あたし─っ...「あぁ。
気をつけて帰れよ」
慧は、またあたしの頭を撫でる
「うん─っ!」
あたしは、慧に手を振って鞄を取り
病室から飛び出す
こうやって病院全体を見ると色んな
患者さんが入院しているんだな─...
みんなの命が助かればいいのに─...
あたし決めた!もう迷わない!
何が何でも決めた─!
だから今は─...
「ただいまっ!パパとママいる!?」
勢いよくドアを開けてたまたま玄関にいた
家政婦さんに聞く
「あら、心愛さん早い帰りですね。おかえりなさい♪
旦那様と奥様ならリビングにいますよ。
...って心愛さん!?」
「ありがと!」
あたしは、靴をそろえずに家の中に入る

