心愛Side
「で...まだ決めてないのか?」
「はぃ...」
「明日が終業式だぞ!言ったよな!?
夏休み前までに決めろってな?」
「すみま...せん」
「はあ...親御さんに連絡しとくから
今日中に決めて明日終業式終了後
職員室に来なさい。姫宮は、成績も
トップクラスなんだからこんなとこで
悩んでたらだめだぞ」
「はぃ。失礼しました」
今日も職員室に呼ばれたあたし...
何度言われてもやっぱり答えが出ない
まま終業式は、明日と迫っていた
あたしは、とぼとぼ病院に向かう
慧に会ってこの気持ちを晴らしたい...
「心愛?」
病室につくといつもと変わらずに慧が
あたしを迎えてくれる
「今日は、遅かったな」
「うん。ちょっと色々あって」
「そう...か。何かあったのか?」
「へっ!?なっ何で?」
「いや...いつもより元気ねえからさ」
気づかれてしまう。やっぱり幼馴染だから
慧は、何でも分かるんだなー
でも...心配かけたくない
「何にもないってばー♪」
わざと鼻歌まじりに言う
「...嘘つけ。バレバレだ。お前の嘘に
誤魔化されるほど無駄に幼馴染やってね─よ」
慧.....
「何かあった?言ってみ?」
やっぱり...慧だけには誤魔化せないよ...

