キミに送る約束~空に向かって~


【知らないから聞いてるの!ばか!】

ばっばか.....?
何で俺はこんな奴にばかって言われなきゃ
ならねえんだよ...

って今は、そんな事考えている場合じゃねえ...

R大は、嘘だったんじゃないのか...?


「慧、どうしたの?」


いつの間に病室に戻ってきたのか心愛が
俺の顔を覗き込む


「いや、何でもねえよ」


俺は、急いで携帯を隠す


「ふう─ん...誰かとメールしてたの?」

「いや...そうじゃなくて...その...
新しいアプリ見つけてよ!すっげー
ハマってるんだよな!もう携帯も
離せねえくらい!」

「.....そう。あんまりやりすぎないでね?
慧は、患者さんなんだからほどほどにね」

「あぁ.....」


こんな時まで心愛は、母親かって話だな
でも今はそんな話している場合じゃねえよな


「なあ、心愛どこの大学受けるか決めたか?」

「え...あぁ─。まだ決めて...なぃ」

「まぢかよ!?」


心愛は、黙って頷く


「夏休み前には、決めろって担任に
言われてるんだけどね...」

「夏休み前!?明後日終業式じゃねえかよ!」

「う...ん。今まで医大受けるつもりで
医大の勉強し続けてきたから...一応
医大の勉強してるんだけど...」

「え...R大...受けるんじゃねえ...の?」


心愛は、驚いたように目を丸くする


「R大は...受けないよ?急にどうしたの?」

「別に...でも英語すきだって言ってただろ?」

「確かにすきだけど今更R大受験なんて
間に合わないよ」