「今日までありがとうございました」
一ヶ月という短いバイト期間は、今日で終了
受験生ということでさすがに勉強も
しなきゃヤバいから今日をもって
やめることになった
店長は、「またいつでもおいで」と言ってくれた
「短い間だったねー」
バイトの帰り道は、いずみと一緒
すっかり仲良くなってよく電話もする仲に
なった
「うん。ほんと楽しかった!ありがとね♪」
「っっ─...寂しいこと言わないでよ~」
「いっいずみ!?」
いずみが急に涙を流す
「ほらっ!会いたいと思ったらいつでも会えるよ!
ね?今度一緒に遊ぼうっ!うちに泊まりに
おいでよっ♪」
「...うん─っ...」
やっと泣きやんだいずみを見てホッとした
最初は、ただ慧と別れたくなくてバイトを
始めたけど...ほんとに楽しかったな
こうやっていずみとも出会えたし...
「...こあ─...こ...心愛!聞いてる?」
「へっ!?なっ何?」
「もう!何、ボーっとしてんのよ!」
「ごっごめん」
「で?」
「へ?」
いずみは、ため息をこぼす
「手術日いつなの?慧くんの!」
「えっ!?慧の?あぁ─...まだ決まってないの。
でも早目に手術出来るって」
「そっか。良かったね」
「うん...」
「心愛...?どうしたの」
いずみがあたしの顔を覗きこむ

