「ねえ、慧。お願い」
「.....」
「手術...受けて」
慧がうつむく
「あたし、失いたくない...慧のこと」
慧は、シーツを握り締める
「ひどい事言うけど...慧このまま
手術受けなかったらどんどん信仰するよ?」
「っっ.....」
あたしは、何て残酷な事を言うんだろう...
「それで慧が悔いないんだったらいいよ...
だけどっ「分かったよ.....」
「えっ!?」
予想していなかった返事に声が裏返る
「受けるよ.....手術─.....」
──────────...
「ほんとにっ!?ほんとなのね!?慧っ!」
慧のお母さんが手で顔を覆って何度も慧に
質問を浴びさせる
「しつけえよ。だから受けるっつってんだろ。
って...うおっ!」
慧のお母さんが慧をギュッと抱きしめる
「良かった.....良かった─!」
慧も嬉しそうに少しだけ微笑む
「心愛ちゃんっ!
慧のお母さんは、涙を流しながらあたしの
手を握る
「ありがとうっ!ありがとう─っ!」

