たしか2人でタイムカプセルを
書いたんだ─...。瓶につめて...
この木の下まで来たのを覚えている
「あ─、慧!待って!もっと奥に埋めなきゃ
誰かに盗まれちゃうよ!」
「あっ、そうだね!.....よしっ♪埋めたよ!」
「やった─♪じゃあ、いつタイムカプセル
開けに来る?」
「大人になったとき!」
即答した慧
「大人になったとき...?分かった!
そうしようっ♪」
─そう、約束したんだ.....
「いつ.....大人になれるんだろう...」
大人って...何?
20歳超えたら大人?
社会人になってお給料貰ったら?
早く.....大人になりたい
「姫宮、今更R大っていうのは、やっぱ
キツいんじゃないか?」
「え.....?」
放課後担任に職員室まで呼ばれたあたし
待っていた言葉は、これ─...
「医大受けるつもりで今まで勉強
してきたのに今からR大の勉強は、
無理じゃないか?このまま医大に
戻せば姫宮なら絶対受かるだろ?」
「.....そう、ですか」
確かに今から寝ないでR大の勉強を
しても今までR大を目指して勉強してきた
人には、敵う訳がない
「夏休み前には、決めたほうがいいからな」
「...はい」
夏休みまで...あと1週間

