キミに送る約束~空に向かって~


兄貴の事も無視する


「なあ、慧「司!ほら、あんた遅刻するわよ」

「でもな、母さん「司は、いいから!ね?」


兄貴は、しぶしぶ黙って怒ったように
鞄を持って大きな音でドアを閉めて行った


「ねえ、慧。学校に行きたいのは、分かるけど
今はそんな事言ってられな「いってきます」


鞄を拾い上げて家から出た

母さんがどんな顔をして俺を見送って
いたのかも知らずに


俺は、そのまま自転車を出して心愛の家の
インターホンを押す


「えっ!?何々!?」


家の中から心愛の声が聞こえる


─ガチャッ


「よっ!」


─ガチャッ


ドアが開いたと思ったらしまった


─ガチャッ

再びドアが開く


「なんで.....?」

「おすっ!」

「さっ慧学校行けんの!?」


朝からうるせえな.....


「何、俺が行くの迷惑?」

「そっそうじゃなくて.....ほんとに
大丈夫なの?」

「大丈夫って何が?」

「あ─.....ううん...じゃあ、行こっか?」

「ああ、悪ぃ。あ....悪ぃけど今日チャリ
無理そう。お前太っただろ?
後ろ乗せれねえや」