キミに送る約束~空に向かって~


「それは、心臓って言うんだ」

「心.....臓?」

「そう。心臓。それが動いていないとみんな
死んじゃうんだ」

「え?やだやだー!」

「だろう?だからパパがみんなの命を
救うためにお医者さんをやっているんだよ」

「カッコイイ!心愛もいつかパパみたいな
お医者さんになる─♪」

「おお、偉い偉い!たくましいぞ」




「約束.....破ってる─...」


部屋で毛布をかぶって言う


─ガチャッ

急にドアが開いて見るとママがそこにいる


「子供なんてすぐ約束破るものよ」

「えっ?」

「だって心愛ちっちゃい頃パパと結婚するって
言ってたのよ?それなのに最近はパパとも
全く口もきかなくなったじゃないの」


そんな事言ったっけ......?


「毎日勉強するって小学生になる時心愛
言って高いハートのついたランドセルも
買ってあげたのに心愛ったら毎日
勉強しなかったじゃない」

「え.....」


そう言われたらそんな記憶あるような...


「子供なんて口だけよ。ちゃんと約束守る子
なんて滅多にいないわ」

「ごめんなさい...」

「ふふっ、でもお母さん嬉しかったなー」

「え?」

「心愛がちゃーんと自分の思っていること
全部言ってくれて」


ママがにっこり微笑む


「パパはね、ヤキモチ妬いているだけなのよ」

「ヤキモチ.....?」