───────バスから降りてあたしは
家の前で立ち尽くす
何て言って家に入ったら
いいの.....?
どうしよう.....
その時急に鳴り出した携帯
─♪♯♭♪♯♭
「はうっ!」
驚いたせいで変な声が出た
「もっもしもし?」
『おい、お前は不審者か』
この声って.....
「なっ何よ!そんな事言わなくたって
いいじゃないッ!」
慧のバカっ!
『ちゃんと家帰って話し合え。
何があったか知らねえけど...』
「わっ分かってるもん!」
『だったらちゃんと家入れよ』─ブチッ
「ちょっ!慧!?.....切れてるー...」
『何かあったらいつでも頼っていいからね』
いずみだって.....そう言ってくれた
あたし.....1人じゃないよね
思い切ってドアに手をかける
「.....えいっ!」
─ガチャッ
「ただい.....ま」
小さな声で呟く
あれ.....?誰もいないの?
─ガチャッ
リビングのドアが開いた
「心愛っ!」

