キミに送る約束~空に向かって~


─────翌朝.....

「ほいっ、じゃあ気をつけて帰るのよ?」

「あっありがとう」


いずみがあたしに重い鞄を渡す


「いずみ。バス停まで送っていって
あげたら?」

「えっ、そんなの良い「そうね。逃げたら
困るし行ってくるわ。ほら、鞄1つ持つから
ちょうだい」

「えっ、良いって「いいから」


いずみが強引にあたしから鞄を取り上げる





「慧くんさ、頭...大丈夫なの?」

「えっ?あっ.....うん」


知っていたんだ.....


「店長に話してるのたまたま聞こえてさ」

「そう.....っていずみどんだけ店長の
話盗み聞きしてるのよッ!」

「はは、たまたまあたしの場所から聞こえるのよ。
みんな声がデカいから仕方がないの。
どんなに耳塞いでも聞こえるものは聞こえる
んだから仕方がないじゃなーい」

「そうかな.....」

「ほら、あと少しでバス来るからこれに乗って
〇条〇丁目で降りれば家帰れるから」

「あっありがとう」

「ううん。ねえ、心愛」

「ん─.....?」

「何かあったらいつでも頼っていいからね」

「へ─...「心愛だけで慧くんを支えるのは
無理だと思うの。色んな人の支えがあって
あたし達みんなこうして生きているんだから...
だから....「あ...」


バスが来た


「いずみ......」

「頑張れ!」

「え─「頑張れ!心愛頑張れ!」


いずみ.....


「ありがとうっ」


それを合図のようにあたしを乗せて
バスが発車した─.....