俺はクラスで一番頭がいい有田の
ノートをチラっとみて
答えを黒板に書いた。
「神楽ー。お前いま有田の見ただろー。」
「見てませんよー。先生そんなに
俺いじめたいんですか?困っちゃいますね。
僕はこんなに先生が好きなのにー。」
教室が笑いにつつまれた。
伊原が教室を静かにさせているすきに
俺は席に戻ってまた居眠りを
はじめた。
あ.....梓に会いてえな。
─────
「梓ちゃんなら、今日は掃除当番!」
無愛想に答える心愛。
心愛の学校にきて俺は梓に会いに来たのに
かんじんの梓はまだ校舎にいるという
心愛。最近心愛の態度が悪い。
「ちょっと!早く前から消えてくんない?」
心愛はまだ俺にいちいち言う。
「俺は梓を待っているんだ!」
「梓ちゃんは掃除当番だから慧とは
帰れないと思うよ。」
冷たい心愛の視線。
いつからこいつは俺にこんなに
ヒドい態度をするようになっていたんだ?
「...だったら俺は梓を待つ。」

