キミに送る約束~空に向かって~


何も言えないあたしの代わりに千尋が
質問をする


「.....家計の事アイツ心配してるんだよ。
それで病気だっつうのにバイトなんか
始めててさ.....「バイトッ!?」


急に声をあげたあたしに驚いた千尋と
司くんの視線が送られる


「あぁ.....すぐ家の近くの場所
なんだけどさ「慧、そんな体で大丈夫なの?」

「.....分かんねぇ。絶対ヤバイだろ。
だからさ.....頼むっ!慧を
説得して下さい」


司くんがまた頭を下げる


「ちょっちょっと!」


千尋が司くんの頭をあげさせる


「協力できる事があるんだったらあたしだって
いくらでも協力するけど.....
あの頑固な慧くんが手術を受ける気に
どうやったらなる.....?」


確かに.....


「心愛。何とか慧を説得してくれねえかな?」

「へっ!?あっあたしに?」

「うん。もう心愛しかいねえんだよ」


でも.....


「心愛っ!」


千尋が強くあたしの名前を呼ぶ


「.....怖いんだよ。また慧に拒否されたら」

「え.....?」


司くんが声をもらす


「あたし.....あたしが慧の隣にいたから
慧がこんな状態になっちゃったんじゃ
ないかな.....あたしに何が
出来るか.....わかんないよ「何、弱音
吐いちゃってんのよ!」


千尋がテーブルを叩く