それに気づいた司くんは「あっ!」といい
コーヒーを一口呑んであたし達を
じっと見つめる
「.....頼むっ!慧を助けてくれ」
「「え.....?」」
急に深く頭を下げる司くん
あたし達はどうしたらいいのか分からず
あたふたするばかり
「つっ司くん?急にどうしたの?」
「.....慧、病気なんだ」
え.....?
声にも出なかった
「脳腫瘍.....親父と同じ場所に.....
発見されたんだよ。めまいとか吐き気とか
頭痛がしてて.....」
頭痛.....
そういえば.....
「あっ!」
「心愛.....?」
「慧.....頭痛がってた」
「そっか.....」
司くんが切なそうに言う
「あっあたしが早く気づいてあげれば「心愛!」
千尋があたしの背中を叩く
「今そんな事言っている場合じゃ
ないでしょ!司くん。話続けて」
「あぁ.....慧...まだ初期の段階で手術
すれば腫瘍はすぐに摘出できるらしいんだ」
「だったらすぐに手術しなよ!」
興奮した千尋が言う
「.....慧、手術を拒否るんだ」
「何で.....?」

