キミに送る約束~空に向かって~


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天気予報は見事当たり雨。
俺は鞄を背負ってドアを開けた。
同時に隣の家もドアが開いて
心愛が姿を出した。

声をかけずらい雰囲気だったが俺は
心愛にいつも通りに接する。


「おっす。」


すると心愛は睨むように俺をみて
雨の音に隠れて「おはよ」と言った。


「んだよー。機嫌悪いな。もしかして
昨日の事怒ってるー?」


すると心愛は一瞬驚いたように俺を見て
またさっきの表情に戻った。


「なっ何の話?意味わかんない。」

「.....そ。」


会話はそこで途切れた。


俺達は距離をおいて駅に向かう。

必ずこう。
心愛は俺に女ができると素っ気無くなる。
隣に並んで歩かなくなる。


前に俺のせいで心愛は結構嫌がらせを
されていたと噂で聞いた。
だからなのかもしれない。

だから俺も話しかけないようにしていた。