「慧!ねえ、聞いてる?」
あたしがどんなに叫んでも慧の耳に
あたしの声は届いていないようだった
「ねえっ!慧っ!...きゃっ!」
慧の早いスピードに合わせれなくなって
あたしは、地面に倒れこんだ
「いったぁ...何すんのよッ!」
膝から血が出ていた
慧は、やっと我にかえったのかあたしを
見下ろして驚いていた
「いきなり何なのよ!」
すると慧の手が震えだす
「さと.....し?.....んんっ!?」
急に唇を奪われた
慧...怖い。いつもと違う。
いつもこんな雑なキス...しない
「っ...慧!」
「.....何で兄貴と...いたんだよ...:
「あたし...その.....」
怒ってる...連絡しなかったから...
「ねえ、慧。あのさ「別れよう」
は........?
「え?いきなり何の冗談?」
「兄貴の...そばにいてやってくれ」
「なっ何その冗談!意味わかんない!
ほっほんとにやめて。嘘でしょ?」
「.....嘘じゃねえ」
慧の目は真剣だった
「やっ約束したじゃん!もう離れないって...」
すると慧はうつむいた
「俺は...心愛のこと幸せにできねえんだよ」
「え.....?」

