「何でお前が彼女なんだよ、とか
今すぐ慧と別れろ!とか釣り合わない
とか...しまいには、心愛の方が慧のこと
誰よりも理解できるって言っちゃった」
「そんな.....」
「だけどさ、そんなある日知らない番号から
電話が来たわけ。どうやって俺の番号
知ったのかはしらねえけど梓ちゃんから。
相談があるって.....慧にも言えない。
友達にも心愛にも言えないって
泣くわけ.....」
司くんの目にどんどん涙が
たまっていく.....
「『あたし、ストーカーされてるの。
慧と別れなきゃ慧に何かするって
言われちゃったよ。どうしよう』って
電話口から泣くわけ。俺さ...
知るかって言っちゃった。お前だけで
解決しろって...その男と付き合えば
いいだけの話だろっていった。
慧守りたいんだったらそれくらいしろって...」
「っっ......」
司くんの手が...震えて行く
「したら梓ちゃん...けりつけようとした
らしくてさ...その男に会いに...
行ったんだろ?それできっと...「もっもう
いいよ!」
「はぁ...はぁ.....」
司くんの呼吸が乱れて行く...
あたしは司くんの背中を優しく撫でる
「大丈夫、大丈夫だから......慧...?」
公園の前であたし達を見ている人影...
それは紛れもなく慧だった
けどそれはいつもの慧のようには
見えなかった
目が.....視線が...どこか違う方向を
むいていた
「何してんの.....」
慧がつめたく呟く
「あの、これは...その...違「来いっ!」
慧が公園に入ってきてあたしの手首を
つかんで強引に連れて行く

