「はい.....これ」
自販機で缶ジュースを2つ買ってきて
司くんに渡す
あたしは司くんの隣に座る
「で、何?」
─プシュッ
缶があいた音がする
司くんはゴクゴクとジュースを飲む
「色々.....疲れたんだよ」
「...何があったの?家に帰んなきゃ
だめじゃん」
「...帰れないんだよ」
「何で.....?」
「はぁ.....俺...さ梓ちゃんの事
大ッ嫌いだったんだー」
「え.....?」
いきなり...何?
「実は俺さ慧に梓ちゃんを紹介される前に
会った事あるし知り合いだったんだよ」
「へ─.....?」
そんなの初耳...
「梓ちゃんが高校に入学したばかりの春...
だったかなー。友達に彼女だって紹介
されたことがあるんだよ。けど、梓ちゃん達は、
俺に紹介して1週間も経たないうちに別れた。
梓ちゃんが他に好きな人が出来たから
別れてくれっていったらしいんだ...
それで強引に別れを告げられて...連絡が
つかなくなったらしいんだよ」
「そう.....」
それってちょうど...慧と出会う時期...?
「それでさ、慧に梓ちゃん紹介されて
梓ちゃん何度も平気な顔してうちに遊びに
来るんだよー。慧がいない隙に俺さ、
梓ちゃんにめっちゃいやな事言ったんだよ」
「うん.....」
何て言えばいいんだろう.....

