「梓は.....中学の時から周りから人気が
あって...いつも梓の取り合いだった。
男子からはもちろん女子からも...
あたしなんて地味で取り柄もなかったのに
梓は、一人ぼっちでいつも机に座って本を
読んでいるあたしに...声を掛けてくれた
『何読んでるの?』って。素っ気無くあたしは
適当に返した...いつも素っ気無く返すと
みんなあたしにいやな目を向けて
話しかけてこなくなる...けど梓は...
ずっとあたしの隣にいてくれた
『本読み終わったら貸して?』って...
それから梓があたしにいろんな事教えてくれた...
梓がいたからあたしも変われた...
2人でこの高校行こうって約束して...
ほんとに毎日楽しかった─...
けど梓.....中学の時から不良グループの
1人の男にしつこくされていたの...
そのせいで梓の元彼は暴力を受けたり...
その男が卒業した時あたしと梓は
泣いて喜んだ.....そしてその男に彼女が
出来たって噂を聞いたときも...それから
もうその男からの被害はなくなったと
思っていた...なのに.....」
女の子の手がどんどん震えてくる
「梓が神楽先輩と付き合ってから...また
嫌がらせが始まっていたの......」
「は.....?」
「ストーカーだったよ。今考えれば。けど梓は、
あたしにもうなにも相談もしてくれなかった。
あたし...もっと早く気づいてあげれば...」
噓.....梓ちゃん.....が...そんな事...
「あの事故の日もきっと脅されたんだ!
梓は神楽先輩を守る為にバイクの後ろに
乗ったに違いない!梓は、神楽先輩だけ
愛していたんだからっ!」
慧を見ると慧は、こぶしを作って下唇を
かみ締めていた
「.....分かった」
慧はただそれだけ残して公園から出て行く
「慧っ!」
あたしは慧を追いかける
「来んなっ!」
「でもッ「今の姿...お前にだけは
見せれねえよ......」
慧は、そのまま走って消えていった...

